この記事ではダニの退治に一般的な家庭での洗濯は効果的なのか?ダニを死滅させることができるのかどうか?について解説しています。
またそれと同時に毛布や布団などダニの繁殖しやすい寝具のダニ退治の具体的な対策についてもご紹介しています。
ダニは洗濯をすれば死ぬ?死なない?一般洗剤での効果の限界について!

一般的な洗濯機でのダニ死滅と除去について
アイテム | 除去 | 死滅 |
シーツ・カバー類 | 90%以上除去 | × |
毛布 | 50%除去 | × |
布団 | 40%除去 | × |
ダニは洗濯をしただけでは死滅しません。水はもちろん、一般的な衣類用洗剤、漂白剤で死滅させることは難しいとの報告もあります。
ただしシーツや布団カバー、また枕カバーなどの薄手のリネンは洗濯をすることで付着した90%以上のダニを取り除くことができるといわれています。
逆に厚手の毛布や中綿のある布団類は、水による丸洗いをしたとしても約50%のダニはそのまま残っているというデータもあります。
洗濯では死滅させることができないダニは一体どんな条件で死滅させることができるのか?ダニ退治の条件を解説していきます。
ダニを死滅させる条件を知っておこう!
- 50℃の熱で20~30分、60℃の熱で一瞬で死滅
ダニを死滅させる条件は高温を当てることです。その為、水と洗剤を使った洗濯では上記の条件に満たないため、ダニを死滅させることが出来ません。
また50℃~60℃とありますが、例えば布団や毛布などは厚みがあるため中綿までその熱を通すにはさらに温度を高くすると同時に、作用させる時間を長くとる必要があります。
ダニは『50℃の熱で20~30分、60℃の熱で一瞬で死滅』します。死滅させた後、掃除機がけをすることで、効率的にダニ対策をすることが可能です。
毛布や布団等の寝具のダニを取り除く方法を解説!
ダニを死滅させてキレイに除去するためには主に上記のような方法があります。それぞれ高温をあててダニの死骸もきれいに取り除くのが目的です。
1. ダニ対策機能付きの家庭用乾燥機を使う

家庭で日常的にダニ対策をしたい方には、ダニ対策用の機能が搭載されている洗濯乾燥機や、ダニが死滅する温度まで高温になる乾燥機を導入するのも方法のひとつです。
ただし利用できるのは「乾燥機の使用がOK」である毛布や布団のみになります。利用する際には必ず洗濯表示を確認するようにしましょう!
乾燥機
コース | 最高温度 | 時間 | |
衣類乾燥機 DE-N40WX | 除菌コース | 約75℃ | 約30分 |
電気衣類乾燥機 NH-D603 | 除菌コース | 約75℃ | 約60分 |
家庭で出来るダニ対策の中では、より簡単に75℃の高温環境を作ることができるのが衣類乾燥機です。
パナソニックや日立等が販売している乾燥機には「除菌コース」というコースが用意されており時間も約30分~60分となりダニの死滅にも効果的と考えられます。
洗濯乾燥機
機種名 | 機能名 | 温度 | 時間 |
パナソニック ななめドラム洗濯乾燥機 NA-VX9900L | ダニバスター | 約65℃ | 約90分 |
日立 洗濯乾燥機 BD-NV120C | ダニ対策コース | 50℃以上 | 約20分 |
上記表のようにダニ対策コースは、ダニが死滅する温度・時間での工程が組み込まれています。ダニが気になる方は乾燥機が一緒になった洗濯乾燥機を検討するのも方法のひとつです。
乾燥機単体のものよりも温度が低くなりますが、ダニバスター・ダニ対策コースという名前の通り、ダニ対策に一定の効果が期待できると考えられます。
2. コインランドリーで丸洗い+高温乾燥をする
コインランドリーには多くの場合、乾燥機が付いています。乾燥機では80℃近くの高温になるためダニの駆除には効果的です。
ただし、中には洗濯機洗いや高温乾燥ができない毛布・布団もあるので洗濯表示を必ず確認し、問題なければ使用するようにしましょう。
コインランドリーの洗濯料金相場などに関しては以下の記事もご覧ください。

3. ふとんクリーニング店で丸洗い+高温乾燥する
ダニの除去を目的に依頼するのであればドライクリーニングではなく、お湯や水で中綿まで丸洗いをしてくれるふとんクリーニング店を選びましょう。
ダニの死骸やフンの除去効果がドライクリーニングよりも高い為です。
また、死滅させるための乾燥工程はクリーニング店によっても変わりますが高温乾燥をしてくれるお店が多いのでダニの死滅・除去には効果的です。

4. 布団乾燥機+掃除機を使用する

機種名 | コース | 最高温度 | 時間 |
アイリスオーヤマカラリエFK-W1-WP | ダニ | 約65℃ | 100分 |
日立 HFK-VS2000 | ダニ対策 | 約60℃以下 | 90分 |
布団乾燥機にはダニ駆除の機能が搭載されているものも多く、使い勝手もホースを差し込むだけと手軽に対策ができます。
布団乾燥機で高温にしたあとは、掃除機でダニの死骸を吸いとる必要があります。
コインランドリーやクリーニングを依頼するよりもコストも手軽さもあるため、頻繁にダニ退治をしたい人にはおすすめです。
ダニを寄せ付けない防ダニ効果のある洗濯用仕上げ剤の併用も◎!
布団や枕につけるカバー類の洗濯をする際に、市販の洗濯用の防ダニ仕上げ剤を併用することも効果的です。
ダニを死滅させることはできませんが、新たにダニがよりつかないような忌避(きひ)効果があります。
表面から中綿に入り込まないよう2重の対策でより効果が期待できるのではないでしょうか。
ダニは洗濯後のアイロンでも死ぬ?
洗濯後のアイロンは80℃~200℃以上になるので、ダニの死滅効果はあるとの報告があります。
ただしアイロンが当たる表面に作用するのでアイロン掛けができる枕やシーツなどには効果的ですが、布団の中綿のダニに対してはあまり効果が期待できません。
またスチームアイロンを使った場合、湿気が残るので必ず湿気を飛ばすために干すようにしましょう。湿気が残るとかえってダニを繁殖させてしまいます。毛布や布団は前述した方法がより効果的です。
ダニを繁殖させない為に3つの予防策を徹底しよう!
- ダニが好む温度・湿度を極力つくらない
- ダニの餌となる汚れなどを放置しない
- ダニ取りグッズを上手に活用する
ダニは、温度25 ℃前後、湿度70%前後の高温多湿環境を好みます。5~6月の梅雨時期は特にその環境になりやすいので、風通しを良くするための換気、除湿剤・エアコンの除湿機能の活用などをしましょう。
またダニは人の汗やフケ、食べカス等の汚れをエサに繁殖をします。シーツや汗取りパッドを使いそれらをこまめに洗濯をすること、清潔にすることでダニの繁殖を予防することが可能です。
ただしすべてのダニを予防することは難しいため、前述したダニ死滅・除去の対策を行うと同時にダニ取りグッズを併用するのがおすすめです。
まとめ
ダニは水と衣類用洗剤を使った普段の洗濯では死滅させることはできません。
ダニを繁殖させない予防策と同時に、高温環境下にできる定期的なダニ駆除対策の両方を行うことが必要となります。
また特にふとんなど内部に繁殖しやすいアイテムの場合、半年に1回程度プロのふとんクリーニングに依頼することでダニの絶対数を減らすことにもつながります。
ぜひこちらの記事を参考にダニ対策に取り組んでみてください!