汗も臭いもスッキリ!クリーニング店の汗抜き加工とその効果を徹底解説!

「汗抜きってそもそも依頼する必要あるの?」

「そもそも汗抜き加工ってどんなことをしているの?」

「家でも汗抜きってできないの?」

夏場にはクリーニング店で提案されることの多い汗抜き加工。汗抜きはオプション料金が意外と高かったりするので出来れば依頼しないで安く済ませたい・・そういった方も多いのではないでしょうか?

でも実は汗抜きをしないと、大切なお洋服がすぐにダメになってしまう可能性も・・。

編集部 佐藤
というわけでこんにちは ラクリー編集部の佐藤です!

ここ数年、夏用の薄いスーツだろうが、インナーシャツ1枚だろうが、とにかくなにを着ても暑い・・!という夏が続いています。それと同時に着ているスーツも汗まみれ。

そんな汗まみれのスーツをすっきりきれいにしてくれるのがクリーニング店で施してくれる汗抜き加工です。ここでは汗を放置するとどんなトラブルが起こるのか?実際に汗抜き加工ってどんなことをしているのか?等々まとめました。

大切なお洋服を快適に清潔に着用する為にも、ぜひ参考にしてみてください!

※本記事で紹介している商品にはPR商品を含みますがランキング・コンテンツ内容はラクリー編集部調査をもとに作成しています。また本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。
目次

汗を放置すると起こるトラブルと汗抜き加工の効果!

汗を放置したまま長期間置くと・・。

  • 汗・皮脂が好きな虫が寄ってきて虫食い被害に!
  • 汗に含まれるたんぱく質で雑菌が繁殖し、悪臭が発生!
  • 時間とともに酸化して黄ばみ・シミの原因に!
  • 色落ち・繊維の劣化・風合い変化が起こる!

汗がついた衣類をそのまま保管してしまうと黄ばみ等の見た目、臭い、虫食いによる穴あきなどのトラブルが起こります。

また夏場のスーツのズボン・スカートであれば内側がベタベタと不快な状態で着用しなくてはならないので、衣類を守るだけではなく気持ちよく着る為にも汗抜きは必要といえます。

そして上記のようなトラブルを防いでくれるのが汗抜きの効果と目的です。

汗抜き加工には大きく2つのクリーニング方法に分けられる!

水に溶ける汚れである汗は、油性の汚れを落とすドライクリーニングでは落としきれません。例えばスーツをクリーニングに出すと一般的にドライクリーニングが選択されます。

ドライクリーニングをしただけでは汗はそのまま残っている状態ということを知っておきましょう。クリーニングに出したのに汗のにおいが取れていない・・!?、汗が原因の汚れが落ちていない・・!?

そういった事が起こるのを防ぐために汗抜き加工には大きく以下のような2つの方法があります。

1.ドライ溶剤に汗も落とせる溶剤・洗剤を添加する方法

メリット

  • 水洗いより生地に負担をかけない
  • 2度洗いのウェットクリーニングよりも低価格

デメリット

  • 水洗いより汗の落ちは悪い

水洗いをすることで色のトラブルや型崩れを起こす素材でできた衣類は水を使わずに「溶剤」を使って洗います。ただしこの時に使う溶剤では汗の汚れは落とすことができません。

その為、汗の汚れも落とすことができる添加剤を使います。これによって油汚れと水溶性汚れを同時に落とす方法です。

完全な水洗いに比べると汗の汚れ落ちは劣ります。その代わり、生地への負担は少なく済むというメリットもあります。

2.ドライクリーニング+水洗いの2度洗い

メリット

  • 油溶性と水溶性の汚れをどちらも落とすことができる
  • 汗をきれいに落とすことができる

デメリット

  • 水洗いのため少なからず生地への負担がかかる
  • 手間がかかる分、価格が高くなりがち

ドライクリーニングで油溶性の汚れを落としたあとに、水洗いによる汗抜きをしてくれる2度洗い。汗をはじめとする汚れの洗浄効果は高いのが特徴。

2度洗いをする手間がかかるため、オプション価格は割高になりますが汗の汚れをスッキリ落としたい人におすすめです。

ドライクリーニングだけでは汗は落とせないので、夏場のスーツ、汗をかいた保管前のコート類は汗抜き加工をするようにしましょう。

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クリーニングで汗抜き加工をしたほうがよい衣類例!

ここでは実際に汗抜き加工を依頼したほうが良いドライクリーニング衣類の例を紹介しています。

春先から夏場に着用する家庭で水洗いができないドライクリーニング衣類

  • スーツ
  • スラックス
  • ジャケット
  • スカート
  • ワンピース
  • ブラウス 等

一般的にドライクリーニングが選択されるウールなどを混紡した衣類は汗抜きが必要です。ただしもともと水洗い不可の衣類を水洗いする為、繊維への負荷はドライクリーニングよりもかかります。またプレス仕上げなどでは熱による負荷もかかります。

その為、衣類の寿命を早めないためにも、汗抜きを依頼する頻度はシーズン中であれば2~4週間に1回程度にするのがおすすめです。

シーズン終わり・長期保管に入る衣類

  • コート・アウター類
  • セーターなどニット類
  • マフラー
  • 着物・浴衣
  • 喪服・礼服 など

冬物のコートやマフラー、夏のワンシーズンしか着ない浴衣等は汗を放置したまま長期保管すると虫食いにあうリスクが非常に高くなります。衣類害虫は人間の汗や皮脂、そのほかの汚れを栄養源としているので水洗いでしっかりと汚れを落とす必要があります。

特に天然素材のシルクやウール、カシミヤや皮革などは汗の汚れなどがついていると虫食いにあうため要注意です。

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衣類以外で汗抜き(水洗い)を定期的に行いたいアイテム

  • 敷布団・掛け布団 など

衣類以外では、ダニの繁殖が気になるお布団などです。お布団の場合、水や温水と洗剤を使った丸洗いによって汗・皮脂を洗浄することでダニの繁殖も臭いも防ぐことができます。

半年から1年、2年に1回程度布団クリーニングに出すのがおすすめです。

汗抜き加工の呼び方はクリーニング店によって様々!

クリーニング店で用意している汗抜き加工の内容は、汗まで落とせるドライ溶剤によるクリーニングなのかドライ+ウェットクリーニングの2度洗いなのか異なります。また併せて呼び方も様々です。

ここでは宅配対応のクリーニング店をはじめ、大手クリーニングチェーンの汗抜き加工についてまとめましたので、参考にしてみてください。

クリーニングの汗抜き加工の呼び方と価格一覧表

業者 オプション名 内容 料金
リネット ウェット ドライ+水洗いの2度洗い 1,000円
ネクシー ダブルウォッシュ ドライ+水洗いの2度洗い 1,300円
リナビス 汗抜き加工 特殊ドライ溶剤 540円
せんたく便 汗抜き加工 特殊ドライ溶剤 110円(税込)~300円
カジタク 特殊ドライ溶剤 標準採用
白洋舎 汗すっきり加工 特殊ドライ溶剤 1,045円(税込)
ポニー ダブルフレッシュ 特殊ドライ溶剤 ?
ホワイト急便 汗取り加工 特殊ドライ溶剤 ?
ナチュラルウォッシュ 水洗い ?
ピュアクリーニング 特殊ドライ溶剤 オゾンコース(標準)
リアクア ウェット ドライ+水洗いの2度洗い 850円

ドライ+水洗いには高い技術が必要なことに加えて、ドライクリーニングよりも手間がかかることから価格が高くなる傾向があります。

おおよそ1,000円以上するものはドライ+ウェットクリーニングの2度洗い、1,000円以下のものはドライ溶剤によるものと目安にすると良いでしょう。

各お店のホームページに詳細が記載されていない場合、確認してみるのもありです。

汗抜きを依頼したい場合、こちら側から伝えるのが確実!

受付てくれたスタッフによっては、「スーツの汗抜き加工つけますか?」と確認をしてくれる人と、確認されずそのまま預かって取扱い絵表示通りのクリーニング方法で仕上がってくるお店があります。

例えばスーツなどはそのまま出すとドライクリーニングで仕上がってくるので汗の汚れが落ちておらず場合によっては汗の臭いなどが残ってしまっている場合もあります。汗抜きを依頼したい場合は、受付時にその旨を伝えると確実です。

自宅クリーニングで汗抜きはできる?

汗抜き=水洗いは衣類によっては自宅で行うことも可能です。ドライクリーニングマークがついているからクリーニング店に依頼しなくてはならない・・そう思っている衣類でも実は自宅で洗うことができるものも。

水洗いができるかできないかは衣類にタグ付けされている取扱い絵表示をチェックするようにしましょう。

家庭での水洗いが可能な表示

旧表示 新表示 意味
※数字は液の上限温度。
弱は弱い水流での洗濯。

※数字は液の上限温度。
洗濯機での処理が可能。
中の数字に関係なく、このマークがついていれば洗濯可能
※30℃を限度、弱い手洗いが可 ※40℃を限度、手洗いが可 手洗いができる

1行目の表示は、家庭で洗濯機を使った水洗いができることを示しています。2行目は、洗濯機ではなく手洗いが可能であることを示しています。これらのマークがついていれば水洗いが可能です。

ドライマーク衣類を水洗いする場合にはおしゃれ着用洗剤がおすすめ!

水に弱い繊維には、アルカリ性の洗剤は繊維劣化を招くこともあるので、ドライマークのついた衣類の洗濯には中性でできたおしゃれ着用洗剤がおすすめです。ドライクリーニングマークの衣類におすすめの【おしゃれ着洗剤5選】!も参照ください。

ウォッシャブルスーツ等は自宅洗いがもちろん可能!

メンズ・レディース共に、夏物のスーツの洗濯には自宅で洗えるウォッシャブルタイプのものも多くなってきました。洗濯機や手洗いをしても型崩れに強く、水で風合い劣化が起こりづらい特徴があります。

ただしウォッシャブルと言えど頻繁に洗うと風合いは劣化してくるので2週間に1回程度の頻度に抑えるのが長持ちさせるポイントです。

ウール・カシミヤセーターも洗い方に気を付ければ可能なものも!

虫食い被害が多い、ウールやカシミヤのセーターの多くは家庭での水洗いが不可の取り扱い絵表示が付いていることがほとんど。ただし摩擦を与えずやさしく押し洗いする等洗い方に気を付ければ自宅で洗う事も可能です。

冬場に着用して保管に入る前のしまい洗いは虫食い対策にもっとも有効といえます。

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ダウンジャケットも手洗いできる

自宅洗いが難しいイメージがあるダウンジャケットもものによっては自宅での水洗いが可能です。ただし中のダウン自体が粗悪なものは洗い上がりに悪臭が発生したり、ダウンのペチャンコになって戻らなかったリする場合もあるので注意が必要です。

モンクレールやカナダグース、タトラスといった高級ブランドダウンはプロのクリーニング店に依頼するのが安心でしょう。

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高級ブランド品や思い入れの強い衣類は、自分で洗うよりもプロのクリーニング店に依頼するのが安心です。ただし、逆にクリーニングに出してトラブルに遭ってしまうケースもあります。

その為、確かな技術と信頼性のあるクリーニング店に依頼するようにしましょう。

まとめ

夏に1回着用しただけだからそんなに汗もかいていないし、このまま保管してしまおう・・。その翌年にクローゼットやタンスから出して来たら、黄ばみや色褪せ、穴まで開いている!?・・そんなことも起こりえます。

大切な衣類を永く着る為にも、汗がついた衣類をそのまま保管することはせずにしっかりと汗抜きを行ったうえで保管するようにしましょう!

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この記事を書いた人

ジュニア洗濯ソムリエとして洗濯やクリーニングについての知識を読者様に発信しています。宅配クリーニング全30社を実際に利用し仕上がり・サービス・コスト比較などユーザー目線と宅配クリーニングマニア目線でわかりやすく解説します。

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