タンブラー(タンブル)乾燥とは何?禁止マークの服の注意点を徹底解説!

編集部 佐藤
こんにちは ラクリー編集部洗濯ソムリエの佐藤です!

タンブラー(タンブル)乾燥・・??何それ・・?どんな乾燥方法のこと??

そう疑問に感じている方向けにタンブラー乾燥の意味と禁止の服の乾燥方法について解説しています。

はじめて洗う服にタンブラー乾燥禁止のマークがついているという方もぜひ参考にしてみてください。

※本記事で紹介している商品にはPR商品を含みますがランキング・コンテンツ内容はラクリー編集部調査をもとに作成しています。また本記事内の情報は一般的な知識であり、自己判断を促すものではありません。
目次

そもそもタンブラー(タンブル)乾燥とは?

タンブラー(タンブル)乾燥とは「温風等の高温で回転しながら乾燥させる」ことを意味します。

回転しながらムラなく高温をあてて乾燥できるので、自然乾燥に比べて断然素早く乾燥ができます。

一般的に家庭用のドラム式洗濯乾燥機や、独立した衣類乾燥機、さらにコインランドリーの乾燥機がこれにあたるので、乾燥機を使う事=タンブラー乾燥と覚えておくと良いでしょう。

タンブラー(タンブル)乾燥に関する洗濯表示マークを知っておこう!

マーク 意味
洗濯処理後のタンブル乾燥処理ができる
排気温度の上限は最高60℃の低温乾燥
洗濯処理後のタンブル乾燥処理ができる
排気温度の上限は最高80℃の高温乾燥
タンブル乾燥処理はできない

衣類についている洗濯表示をみて上記のような四角の中に丸があるマークがタンブラー(タンブル)乾燥に関する表示となります。

また上記のような洗濯表示とは別で、「タンブラー乾燥はお避け下さい」や「DO NOT TUMBLE DRY」というタグ(付記用語)がついている服も多くあります。

なお、表の一番下のマークはタンブラー(タンブル)乾燥処理ができませんので十分注意しましょう。

タンブラー(タンブル)乾燥禁止・お避けください・・を守らないとどうなる?

注意したい衣類 危険性
シルク・ウール・カシミヤ等
の天然の獣毛素材
風合いが大きく変わる
型崩れしやすい衣類 回転によって酷い型崩れを起こす
装飾品が付いている衣類 熱と摩擦で溶けたり欠けたりする
プリント部分がある衣類 染色料が溶けてしまう
薄手のデリケートな衣類 型崩れ・破れ等の可能性も
起毛生地でできた衣類 風合いが大きく変わる

簡単に言うと「高温の熱に弱く、回転による摩擦に弱い」素材や衣類にタンブラー乾燥禁止表示が付いています。

例えば、高温で溶けてしまったり、摩擦によって繊維の風合いが大きく変わってしまったり、さらには縮んでしまう恐れのあるものです。

そういった衣類を間違って乾燥機にかけてしまうと、大きく風合いを損ねたり、2度と着用できない状態になる可能性があるので十分注意しましょう。

特に、家庭用の洗濯機と乾燥機が一緒になっているものは、知らないうちに乾燥工程まで行ってしまう・・といったことのないよう気を付けましょう。

トラブル例

  • 高温で服やボタン等の装飾品が溶けてしまった・・
  • びっくりするぐらい縮んでしまった・・
  • 生地がテカってしまった・・
  • 接着されている部分が溶けて取れてしまった・・
  • 繊維がごわごわになってしまった・・ 等々

タンブラー(タンブル)乾燥の前にチェックするポイント

洗濯表示に「タンブラー乾燥OK」と記載されていても、素材などによってはダメージを受ける可能性があるので気をつけなくてはいけません。

ここからは、タンブラー乾燥をする前にチェックしたいポイントを解説します。

型崩れや色落ちしても気にならないか

タンブラー乾燥は高熱と機械の回転によって衣類を乾かすので、熱と摩擦によって衣服がダメージを受けてしまうこともあります。

  • 型崩れ
  • 衣服が縮んでしまう
  • 装飾品の傷・破損
  • 色落ち
  • 風合いが損なわれる

このようなダメージを与えたくない大切な衣類は、タンブラー乾燥の利用を避けた方がよいでしょう。

縦型式タイプに熱に弱い衣類を入れていないか

家庭で使用される衣類乾燥機の形状は「縦型」「ドラム式」の2種類、熱源は「ガス式」「電気式」の2種類に分かれていて、さらに細かく3つに分けることができます。

  • ヒーター
  • ヒーター式低温風乾燥
  • ヒートポンプ式

一番温度が高くなり、早く乾燥させられるのが「ガス式のヒータータイプ」です。

縦型の乾燥機にはヒーター式が採用されていて、ドライヤーのように熱風を当てて衣類を乾かします。
ドラム式に採用されているヒートポンプ式と比べると、乾燥中の温度は約20度も差が出ることも。

そのため縦型の乾燥機で熱に弱い衣類を乾かすと、衣類を傷めてしまう可能性があるので注意してください。

衣類を傷めないためには乾燥時間の短縮が◎

家庭用のドラム式洗濯機についている乾燥機能のほとんどはタンブラー乾燥なので、乾燥させる前にタンブラー乾燥しても良い衣類なのか確認して使用してください。

タンブラー乾燥で衣類を傷めないためには、乾燥機にかける時間を短くするのがポイントです。

乾燥機で完全に衣類を乾かすのではなく、半乾き程度で取り出して自然乾燥させたり、ある程度は自然乾燥させて仕上げに乾燥機を使用したりなど、工夫をすることで乾燥時間を短縮できます。

また洗濯ネットを使用していた場合は、乾燥の際はネットから衣類を出しておくと乾燥ムラやシワを防げます。
できるだけタンブラー乾燥の時間を短縮することが、衣類のダメージを抑えるポイントです。

タンブラー(タンブル)乾燥に向いている洗濯物

熱や回転で洗濯物を傷めてしまう可能性のあるタンブラー乾燥ですが、すべての洗濯物に悪影響を与える訳ではありません。
次のような洗濯物は、タンブラー乾燥に向いています。

  • タオル
  • 部屋着
  • パジャマ
  • 靴下
  • 肌着

タオルはタンブラー乾燥をすることで、自然乾燥よりふんわりと仕上げられます。

部屋着やパジャマ、肌着類は乾燥機にかけると水分が少なくなり着心地が悪くなることがあるので、気になる方は洗濯の際に柔軟剤を忘れずに入れてください。

タンブラー(タンブル)乾燥が禁止の服を素早く乾かす8つのアイデア!

乾燥機が使えない衣類の場合、自然乾燥が基本的な乾燥方法です。

ここでは自然乾燥より少しでも素早く乾かしたい方や、梅雨時期などの乾きづらい時期の部屋干しの際にも活用できますのでぜひ参考にしてみてください。

1. 扇風機で風を当てる

シンプルに扇風機で直接的に風を当てることはほとんどの方が行っている時短乾燥の方法です。

扇風機の風を当てる時は、可能であれば干している洋服の下側から当てるのがおすすめです。風を衣類の下から中を通すことでまんべんなく風が当たり、早く乾くからです。

2でご紹介する除湿と扇風機を併用するとさらにおすすめです。

2.除湿器やエアコンの除湿機能を使う

乾く時間は湿度によっても大きく変わります。仮に室内に干すのであれば湿度50%以下がおすすめです。

湿度50%を約3時間キープした状態で干すと洗濯直後100%の残留水分率が3時間後には10%~20%程度まで落ちます。除湿をせずに自然乾燥させた場合は、3時間後で30%~40%の水分が残っているというデータもあります。

湿度が低いほど乾きやすいので、除湿器やエアコンの除湿機能を活用するのはおすすめです。

3.ヘアドライヤー

乾燥したい面積によっては非効率になりますが、温風を使って乾かしたい場合ヘアドライヤーはおすすめです。

ただし、ドライヤーの風を近くに当て続けると温度が高くなるので出来るだけまんべんなく、当てている箇所が熱くなりすぎないよう注意する必要があります。

または温風ではなく冷風を使うのも安心です。

4.タオルドライをする

洗濯完了後の濡れた状態の衣類をバスタオルなどでやさしく包み水分を吸わせるのがタオルドライです。

干し始めの水分量を少しでも少なくすることは、乾燥時間を早めることにもつながります。バスタオルに挟んでやさしく押すので、どんな衣類でも使える速乾法です。

5.新聞紙に湿気を吸わせる

洗濯物を吊るしている下にくちゃくちゃにした新聞紙をおきます。これによって新聞紙が湿気を吸ってくれるので室内の湿度も上がらず乾燥時間が多少短縮できます。

室外ではほとんど意味がありませんので、室内干しの際におすすめです。

6.静止乾燥

クリーニング店では、タンブラー乾燥できない衣類を乾かすために「静止乾燥機」を使用している店が多くあります。

静止乾燥はハンガーにつるした衣類を機械に入れて、回転させずに温風を当てて衣類を乾かします。
この方法は、衣類を傷めずに自然乾燥より早く乾かせるのが特徴です。

そんな静止乾燥を自宅でも実践できる方法があるのでご紹介します。

【必要なもの】

  • 衣類乾燥袋(通販サイトなどで1,500円~5,000円で購入できます)
  • 洗濯ハンガー
  • 布団乾燥機
衣類乾燥袋の使い方
  1. 洗濯物をハンガーに吊るし、上から衣類乾燥袋を被せる
  2. 布団乾燥機を袋の下部にある穴にセットする
  3. 乾燥機のスイッチを入れる

静止乾燥は衣類を吊るした状態で乾かすので、シワになりにくいというメリットもあります。
衣類乾燥袋を使用すれば、クリーニング店に持ち込まなくても自宅で簡単に静止乾燥ができるので便利です。

7.浴室乾燥

自宅に浴室乾燥機があるようでしたら、浴室乾燥もおすすめです。

部屋干しや日陰干しより乾燥スピードが早く、衣類にダメージを与えずに乾かすことができます。しかし浴室乾燥は電気代がかかってしまうので、節約したい人には向いていない方法です。

8.速乾グッズを使用する

最近では衣類を早く乾かしたい時に使用する「速乾グッズ」が販売されています。

速乾グッズを使えばタンブラー乾燥できない衣類を部屋干しした時などに、生乾き臭や衣服のダメージを抑えられるので便利です。

ここからは、そんな便利な速乾グッズを5つご紹介します。

エアコンハンガーACH-1

【特徴】

  • エアコンの風を利用して衣類を乾燥させる
  • エアコンにかけるだけなので取り付けが簡単
  • 使わない時は折りたたんでコンパクトに収納
  • 重量5kgまでOK

窓枠物干しMW-190NRアイリスオーヤマ

【特徴】

  • 窓枠に設置できる物干し竿
  • 窓から差し込む日差しを利用して乾かせば外干しのような仕上がりに
  • 窓枠に突っ張るだけで簡単に設置可能
  • 竿の高さが自由に調節できる
  • 使わない時はたたんでコンパクトに収納

衣類乾燥機 カラリエ IK-C500

【特徴】

  • 部屋干しした衣類を温風で乾かし、乾燥時間を約3分の1に短縮
  • 軽くてコンパクトだから持ち運びがしやすい
  • 上下左右に動く首振り機能付きで均等に風が当たる
  • 洗濯物の量が少ない1人暮らしの方におすすめ!

ハイブリッド方式 衣類乾燥除湿機 F-YHUX120

【特徴】

  • 乾燥以外に除菌・消臭も可能
  • 4人分の洗濯物が約75分で乾かせる
  • 除湿力が高く、部屋の湿気を吸い取りカビや結露を防げる
  • 量の多い洗濯物を詰めて干してもしっかり乾く!
  • ボタンを押すだけの簡単操作

部屋干し対策シート110番

【特徴】

  • 部屋干しの衣類の下に敷くと湿気を吸い取り乾燥スピードを早める
  • 洗濯物の近くに置くだけなので取り扱いが簡単
  • シリカゲルが湿気を吸い取り、消臭効果もあり
  • 洗濯物の下に敷く、衣類と一緒にハンガーに吊るすなど使い方いろいろ
  • 洗濯後の洗濯槽に入れれば槽の乾燥も可能

毛布や布団はタンブラー乾燥しても大丈夫??

毛布や布団はできるものとできないものがあります。洗濯表示を確認するのが確実です。

タンブラー乾燥が可能な布団の場合、中綿がふっくらフカフカに復元できるといったメリットもあるのでメンテナンスのひとつとして洗濯と同時に乾燥機にかける方も多くいます。

ただしもし自分で洗濯・乾燥するのが不安だという方は、布団の宅配クリーニングなどプロのクリーニング利用するのもおすすめです。

タンブラー(タンブル)乾燥でダメージを受けた衣類の対処法

タンブラー乾燥の前には、乾燥機にかけても問題がないか洗濯タグのチェックや素材の確認をすることが大切です。

けれどうっかり大切な衣類をタンブラー乾燥してしまい、型崩れや縮みなどのダメージを与えてしまうこともあるかもしれません。
ここからは、そんな時に役立つ対処法をご紹介します。

衣類が縮んでしまった場合

タンブラー乾燥で縮んでしまった衣類には、ヘアコンディショナーまたはリンスが役立ちます。

素材によっては効果が出ないこともありますが、諦めて処分する前にぜひ一度試してみてください。

【必要なもの】

  • ヘアコンディショナーまたはリンス
    ※成分にジメチコン、ジメチルシリコーン、アモジメチコン、アミノプロピルジメチコンなどが入っているもの
  • 洗面器
  • ぬるま湯
縮んだ衣類を回復させる方法
  1. 衣類がしっかりとつかる量のぬるま湯に、ヘアコンディショナー・リンスを3プッシュ程度入れて溶かす
  2. 衣類を入れたまま30分ほど放置する
  3. 衣類を流したら、水で押し洗いをする
  4. 衣類を優しく手で押すまたはタオルに水を吸わせて脱水
    ※洗濯機で脱水すると再び縮んでしまう可能性があるので手作業が◎
  5. 衣類を平らに干して陰干しする。干す時に衣類を少しずつ伸ばして形を整える

使用するコンディショナーやリンスは、「シリコン」が入っている物を使ってください。
最近はノンシリコンの物も増えているので、自宅にない場合はドラッグストアや100円ショップなどで購入しましょう。

この方法は素材によっては縮みが回復できない場合があるのでご注意ください。
化学繊維の衣類には効果がなく、ウールやウールを含む混紡衣類、カシミヤやアンゴラなどにはある程度の効果が期待できます。

また高価な衣類やデリケートな素材の場合は、クリーニング店などにお任せするのも良いでしょう。

衣類に型崩れ・乾燥ジワがついた場合

型崩れや乾燥ジワがついた衣類にアイロンをかけると、ある程度までは元に戻すことができます。
アイロンをかける際はあて布をして、アイロンの熱が衣類に直接当たらないように注意してください。

ウールなどの繊維が細かくて水滴が染み込みにくい素材には、スチームアイロンで大量の蒸気を当てながらアイロンがけをします。

シワができやすい綿や麻などは、アイロンをかける前に霧吹きを使用した方が効果的です。アイロンがけをしても衣類のダメージが完全に回復する訳ではないので、素材の確認をしてから乾燥機にかけることが大切です。

まとめ

タンブラー乾燥は衣類を早く乾かすメリットもありますが、高温による負荷、摩擦の負荷によるダメージが少なからずあります。

タンブラー乾燥が可能な衣類は基本的に熱や回転による摩擦に強い素材がほとんどです。

ただし例えば、とても気に入っていて永く着用していきたい服などは自然乾燥をするほうが繊維に対してはやさしく乾燥ができます。

タンブラー乾燥のことを知ることで最適な乾燥方法を選択できますので、ぜひこちらでご紹介したことを参考にして活用してみてください。

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この記事を書いた人

ジュニア洗濯ソムリエとして洗濯やクリーニングについての知識を読者様に発信しています。宅配クリーニング全30社を実際に利用し仕上がり・サービス・コスト比較などユーザー目線と宅配クリーニングマニア目線でわかりやすく解説します。

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